CASE STUDY 導入事例

AWS設計・構築実践トレーニングの学びで、AWSの知識以上のものを身につけられた

マンパワーグループ株式会社様

マンパワーグループ株式会社 宮澤 拓巳様と小黒 水樹様

IT人材不足が叫ばれるなか、ITエンジニアのアップスキリングやリスキリングをどのように進めていくかは、企業の今後を左右する重要なファクターとなっています。「資格を取るだけでなく、いち早くスキルを現場に還元できる実践力をつけさせたい」と考えてはいても、その手立てを確立しきれず、模索し続けているケースは珍しくないかもしれません。

今回は、当社の提供するトレーニングプログラムサービス「AWS設計・構築実践トレーニング」を、自社へ導入、受講された企業様にお話を伺いました。

今回インタビューにご協力いただいたのは、「マンパワーグループ株式会社」様です。インタビューでは、エクスペリス事業本部 サービスデリバリー統括部 統括部長を務める宮澤様、首都圏カスタマーソリューションサービス1課 小黒様に登場いただきました。サービス選定を担当された宮澤様、実際に研修を受講された小黒様に、AWS設計・構築実践トレーニングを導入されたきっかけ、受講前後のご様子、今後の展望など、詳しくお話を伺いました。

 

マンパワーグループ株式会社 宮澤 拓巳様

マンパワーグループ株式会社

Experis事業本部サービスデリバリー統括部長

宮澤 拓巳様

マンパワーグループ株式会社 小黒 水樹様

マンパワーグループ株式会社

首都圏カスタマーソリューションサービス1課 ITエンジニア

小黒 水樹様

実務を通じて学ぶ点が、エンジニア教育に求めるものと合致

――貴社の事業内容と、皆様が携わっている事業について伺えますか。

宮澤様:マンパワーグループは世界75カ国・地域に2,200のオフィスを持ち、ワールドワイドに展開している人材サービスのグローバルカンパニー、ManpowerGroup100%出資による日本法人です。総合人材サービス会社として労働者派遣事業、有料職業紹介事業、再就職支援事業、アウトソーシング事業、ITソリューションサービス事業、コンサルティング事業などを手掛けています。

私たちエクスペリス事業本部は、グループ共通のIT領域専門ブランド「エクスぺリス」としてサービスを展開しています。そのなかでもサービスデリバリー統括部は、主に正社員のエンジニアで組織されている部門で、エンジニアの採用・育成をしながら、サービスデリバリー、いわゆる業務委託などを承っています。

――宮澤様、小黒様それぞれのご担当はどのような業務なのでしょうか

宮澤様:私はプロジェクトの品質管理、エンジニア育成をはじめ、サービスデリバリーに関する業務全般を担当しています。

小黒様:私はデリバリーのエンジニアとして、AWS設計・構築実践トレーニング受講前よりID様のデータセンターの運用業務を担当しておりました。受講を経て、現在はID-Crossのクラウド設計・構築業務を担当しています。

――AWS設計・構築実践トレーニングを導入される前は、どのような課題を抱えていらしたのでしょうか。

宮澤様:まず、エンジニア経験者の市場が枯渇していることですね。当社では約4年前からエンジニアを正社員採用しつつ業務委託サービスを展開してきましたが、この状況を受け、当時から未経験者を積極的に採用、育成していく方向へかじを切っています。

業務委託やIT人材派遣サービスを承っている各社様へトレーニングレベルのエンジニア未経験者を提供するなかで、ID様のデータセンター運用、ならびにサービス領域にも、当社の未経験者が参加させていただきまして。それをきっかけに「AWS設計・構築実践トレーニング」を知りました。座学による研修だけでなく、実際の業務を通じて身につけていくカリキュラムは、我々がエンジニアの教育に求めるところとマッチしていると感じ、ぜひトライさせていただきたいとお願いしたのです。

――IDのトレーニングを知るまでは、他社のトレーニングもご検討なさっていたのでしょうか?

マンパワーグループ株式会社 宮澤 拓巳様

宮澤様:検討していました。しかし、研修を専門とする企業のトレーニングが多かったので、実際に運用しているサービスと直結した研修内容というより、座学や机上での演習が中心の、アカデミックな研修という印象が強かったです。

これまでにも育成の一環としてさまざまなトレーニングを取り入れてきたのですが、アカデミックな研修は「研修終了時点で終わってしまう」といいますか、資格は取れてもすぐには実際の業務につながりにくく、時間が空くと忘れてしまうといった課題がありました。それだけに、教育と言ってもただトレーニングを促せばいい、資格取得すればいいというものではないというのは実感していましたので。

 

手を動かす機会、自ら調べて学ぶ機会の多さは修了後に効いてくる

――小黒様は実際にトレーニングを受けていただいたわけですが、受講を勧める声がかかったときはいかがでしたか。

マンパワーグループ株式会社 小黒 水樹様

小黒様:入社直後はサーバーサイドのスキルをつけたいと考え資格取得を進めていましたが、クラウドが大きく取り上げられる機会も増え、関心が高まっていたタイミングで声がかかりました。デリバリーエンジニアとしてお世話になっていたID様というだけでなく、実務に近いカリキュラムを組まれているということも耳にしていたので、ぜひ受講したいと伝えました。

――トレーニングのカリキュラムなどで、印象に残っているのはどのようなものですか。

小黒様:データセンターで担当していたサーバー業務とはまったく違う作業でしたが、実践寄りのカリキュラムであることでイメージがつかみやすかったのは印象に残っています。

例えば、AWSマネジメントコンソールだけでの環境構築ではなく、立ち上げたサーバーでの初期設定やOS言語の設定まで実践できました。こういった風に「AWSだけの内容ではない」というところもかなり印象的でしたね。

――手を動かす場面の多いカリキュラムですよね。座学の方で印象に残っていることはありますか?

小黒様:前提として「調べて補足できるような内容は自分で調べる」という方針だったことですね。もちろん難しいポイントについては説明していただけるのですが、自ら調べて学ぶ姿勢を身につけられたのは重要だったと思います。

AWSはまだまだ新しいサービスですので、アップデートが頻繁にあります。研修のテキストに含まれる部分は基本中の基本で、それに加えて「こういう新しいシステムが登場して、今勉強している部分にもひもづいてくる」といった状況がどんどん出てくるのです。もちろん、研修修了後にも自ら学ばなければなりません。ただ研修中は、極端な言い方をすると「学べども学べども切りがない」という状態で、「この時点でどこまで学んでおくか」を判断するのには苦労しましたが。

宮澤様:小黒さんとはトレーニング以前に顔を合わせて以来、直接会う機会がなかったのですが、久々に会ってみると顔つきが変わっていますね。「自信をつけたな」という顔をしている。ITエンジニアは「知識を得られている」という実感によって自信がついていくものですから、今の業務を通じて「以前より成長した」と感じているのではないでしょうか。

――小黒様以外にも同時に受講された方がいらっしゃるそうですが、受講中の情報交換などはしていましたか。

小黒様:受講中もお互いに通常業務についていましたので、顔を合わせるような機会はなかったです。トレーニングに関しての質問ができる問い合わせフォームをID様が用意してくださっていて、自分たちが質問した内容やいただいた回答は、お互いに閲覧することができるようになっていたので、それが情報交換のようなものでしたね。同じトレーニングの受講者がどういうところで疑問を感じたのか知ることができて、直接やりとりはしないけれど、ある意味コミュニケーションを取っている感じで、印象に残っています。

また、研修カリキュラムをひと通り終えて再度さらった際には、自分以外の受講者が質問を重ねていたところの意味を意識的に掘り下げて勉強できたので、ナレッジとして活用できるところも役立つと感じました。

宮澤様:同時に複数名で受講することで、こうして補い合うこともできますし、刺激にもなりますので、今後も複数名で同時受講できるように検討したいですね。

 

優秀なITエンジニアを確保するには「未経験からの育成」が当然に

――IT業界で、未経験者の採用や、採用後の教育に力を入れる流れは続いていくとお考えですか。

宮澤様:そうですね。ITエンジニアを抱える我々だけではなく、企業様の取り組み方も変わってきたのではないでしょうか。何せ今、ITエンジニアの採用はより厳しくなっています。当社が未経験者採用に力を入れ始めた4年前であれば、未経験者を受け入れる土壌はまだ限られた企業様にしかない印象でしたが、今は「未経験でもやる気があれば、次世代のITエンジニアとして育てたい」という企業様も多い。応募者の方も「この会社で、どう成長できるのか」を考えながら仕事を探されている様子は見受けられますね。

――教育効果を高めるため、もしくはより幅広い内容を身につけていくために、AWS設計・構築実践トレーニングをはじめとするトレーニングプログラムに望むことはありますか。

宮澤様:ITエンジニアの研修にもハンズオンと連動したVRを取り入れたりすると、より体感的な、実際の経験に近い研修ができるのではないかと考えています。現場での経験に近いというところでは、ID様のトレーニングプログラムとも通じるところがありますし、IDアメリカではメタバース上にシステムオペレーションセンターを再現していますから、そういった部分をITの研修に活かせるとよいのではないかなと。

何しろ、業界各社が「実践的なトレーニングをどこでやるか」という同じ悩みを抱えているのです。人手不足の折、従来のように「有識者の先輩に囲まれたなかでOJT」というわけにもいきません。そこで、VRを利用してOJTにごく近い疑似的な環境を作り、「究極のOff-JT」の場にできないかというわけです。お客様も「未経験者ですが、VRでほぼOJTに近い形のOff-JTを経験しました」ということであれば、納得してくださるのではないかと思います。

――VRとITエンジニアのためのトレーニングプログラム、一見意外なようでいて、まさに特長とニーズがぴったり合致する組み合わせですね。ぜひAWS設計・構築実践トレーニングを「究極のOff-JT」に活かしていただけるよう、これからも商品開発とサポートに努めてまいります。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

マンパワーグループ株式会社 宮澤 拓巳様と小黒 水樹様

導入企業情報

マンパワーグループ株式会社
社名 マンパワーグループ株式会社
資本金 40億円
社員数 3,770人 ※子会社含む(2022年4月現在)
事業内容 労働者派遣事業、有料職業紹介事業、再就職支援事業、アウトソーシング事業、ITソリューションサービス事業、コンサルティング事業

弊社担当から


パブリッククラウド市場が堅調に成長する中で、技術者には「経験」が求められており、特に人材サービスを提供する会社では大きな課題となっています。この解決をするため、より実践を重視した当社トレーニングをご活用いただき、技術者のスムーズなリスキリングに貢献できたことは嬉しく感じています。また、「現場環境や特定の上下関係に縛られることなく、技術者の可能性を引き出すことができた」というお話もいただき、技術指導を超えた人材育成として引き続きご活用いただく予定です。

デジタルソリューション本部
企画担当部長
三好敏明

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